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オンライン授業におけるアカデミック・インテグリティ | ターンイットイン

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新型コロナウィルスの感染拡大を受け、世界中の教育現場は数か月のうちにオンライン授業への移行を急速に進めることとなりました。 これにより、あらゆるレベルにおいてオンライン授業へのアクセスに対する格差が浮き彫りになりました。 各国では適切なインフラやプラットフォームの整備が求められており、 教員と学生の体制準備も十分とは言えません。今回の転換が契機となり、将来的にハイブリッド型の教育モデルが主流となる可能性も示唆されています。

どのようなモデルの教育が行われるにせよ、アカデミック・インテグリティの保持が、 教育機関における信頼の証しであることに変わりはありません。オンライン授業への移行に伴い、多くの教育現場では、 従来の教室での授業と同レベルの統制を取ることが困難になっています。オンライン授業が普及する中で、どうすれば教育機関は、 従来の教室での授業と同じ水準を維持することができるでしょうか。


新たなプラットフォームが規範を守る

オンライン授業に移行を進めている教育機関では、学生の成果物を公正かつ正確に評価する方法を検討しています。小論文ベースの課題等、 オンライン学習環境でも変わらないものもありますが、論文代行を防ぐための取り組み等、オンラインモデルに適応が必要なものもあります。また、 オンラインの教育環境では、アカデミック・インテグリティを保持するための強固な教員と生徒の関係を築くことは、より困難になるかもしれません。

盗用をチェックする技術を教育機関全体に導入することは、 学生が独自に取り組んだ成果物を提出していることを教育機関が確実にするための第一歩となります。教育機関がオンライン授業を推進する中、 オンライン環境においてアカデミック・インテグリティを保持するための3つの方法を紹介します。


1. 教育者主導のアカデミック・インテグリティに対する取り組み強化

これはつまり、各教員が学生に「アカデミック・インテグリティとは何か」「なぜそれが重要なのか」 を理解させなければならないということです。定期的なコミュニケーションを通じて学生との関係性を築くことで、オーナーコードや学習目標を重んじる姿勢を育むことができるでしょう。※オーナーコードとは、教育機関において、学生が尊重すべき独自の倫理基準であり、 アメリカの高等教育では幅広く採用されています。


2. アカデミック・インテグリティとカリキュラムおよび成績評価の融合

教育機関や教育者は、オンラインカリキュラムを作成する際に、 教えられた行動指針を学生がきちんと理解しているかどうかを評価する機会を設けるべきでしょう。これは、テキスト持ち込み可の試験、 卒業論文テーマの事前承認、定期的な小テストなどが有効でしょう。こうした複数の評価方法のみならず、 成績の判定方法を学生に理解させると同時に、不正行為をより困難にするような評価方法を策定しなければなりません。評価がなされた後には、 課題にどのように取り組んだのかを話し合ったり、引用文献を共有したり、学んだ内容を要約させるとよいでしょう。


3. 教育機関の取り組みを支えるオンラインーツールの活用

オンライン授業におけるアカデミック・インテグリティの保持を目的とした教育現場向けのツールは複数あり、剽窃行為の検知、評価、 フィードバックを行うソフトウェアもその一例です。こうしたツールが利用されていることを学生にも認識させましょう。また、 ビデオ会議用のアプリも試験監督者の役割を担うことができます。


オンライン教育への移行は、世界各国において定着の一途をたどるでしょう。 日本国内の教育機関においてもオンライン教育の恒常的な導入が進み、教育者がオンラインでの授業に必要なスキルを身に着けていく中、 オンラインの学術支援ツールの活用を通して、オンラインカリキュラムやオンライン授業におけるアカデミック・ インテグリティの保持が求められています。